【4.1】「モルヒネの副作用一般について」
  【4.1】:1
 癌患者の痛みにモルヒネを使用し始めても、副作用対策が不十分だと投与を続けられなくなり、疼痛治療成績は低下してしまう。モルヒネの長期反復投与に際しては副作用防止策を確実に行うことが極めて重要である。特に消化器系の副作用は適切な投与量でも発生するため、発生してから対処する方針よりも、予防してしまう心構えで対処するのがよい。
,臨床と薬物治療(1990),,58,43

 
【4.1】:2
 モルヒネの副作用としては、呼吸抑制は少なく、便秘は必発し、初期に嘔気、眠気を生じる。
,臨床と薬物治療(1989),,45,162

 
【4.1】:3
 モルヒネのほとんどの副作用(幻覚、発汗、薬剤過敏症など希な副作用も含まれる)はモルヒネ投与開始直後から現れる。長期投与した後に現れたら、モルヒネ以外の原因を考えるべきである。
,癌患者と対症療法(1995),6,1,55

*5
【4.1】:4
 高用量、または長期間、もしくは腎不全が進行しているときにオピオイドが投与されているときに、ミオクローヌス、せん妄、痛覚過敏、幻覚、難治性嘔気が生じる。これらの症状に最も影響するのがオピオイドの活性代謝物の蓄積である。対策として、まず水分投与、次いでオピオイドの変更、潜在的な代謝機能低下の改善、症状の治療の順となる。
 もし、経口的水分摂取が制限されるなら、非経口的に補液を始める。非経口的な補液のうち、経皮的方法が簡便であると考えている。たとえば生理的食塩水80〜100ml/時。このときスプラーゼを輸液1リットルにつき150単位加える。
 脱水は意識障害を引き起こす。補液は適切な腎機能を維持し、オピオイド代謝物の蓄積を避けられる。
,エドモントン緩和ケアマニュアル(1999),,,24

 
【4.1】:5
 モルヒネには、心血管系に対する作用が非常に少ない。また、肝毒性や腎毒性がない。
,医療麻薬の利用と管理’95(1995),,,72

 
【4.1】:6
 モルヒネ投与中の患者で、嘔気や眠気、混乱などが出現してきたら、肝・腎機能と共に高カルシウム血症をチェックする必要がある。
,ターミナルケア(1995),7,1,6

 
【4.1】:7
 モルヒネ投与で疼痛と副作用のコントロールがついている骨盤内の癌の患者さんで、急に副作用が出た場合は、水腎症によってモルヒネの副作用が過剰に出現したことを疑わなければならない。
,ターミナルケア(1995),7,1,6

*5
【4.1】:8
 呼吸予備力が低下しているいかなる場合(肺気腫や脊柱後側弯、重度肥満)でも、オピオイドの使用には注意が必要である。ヒスタミンを遊離するオピオイドは喘息発作や気管支収縮を生じる場合がある。咳嗽反射の抑制や分泌物の乾燥化も生じうる。
,MGHペインマネジメントの手引き(1997),,,57
   
 

 

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