【7.34】「死亡直前期におけるモルヒネの投与継続の意味」
  【7.34】:1
 末期癌患者では疼痛の訴えがなくなる場合もある。これは疼痛を感じなくなったのではなく、疼痛を訴える力がなくなったためであることが多い。たとえ訴えがなくても、顔をしかめたり、苛立ちを見せたりした場合、患者は痛みを感じているはずであるので、モルヒネの増量が望ましい。そして安らかな死を迎えさせるべきである。
,Cancer Pain Symposium in Tokyo(1994) より

 
【7.34】:2
 死期が近づいて患者の意識が障害され、疼痛を訴えなくなっても、モルヒネ投与を中止してはいけない。主な理由は2つある。
(1)痛みのある意識障害患者も痛みは感じているので、体動不穏を示す傾向がある。
(2)モルヒネを経口投与して数週間すると、身体的依存が発生しうる。その時モルヒネを突然中止すると、不穏、発汗、急に抑制がとれたための腸蠕動の増強に起因した便の失禁が出現する。
 このような時に、それまで投与していたモルヒネの1/4量を与えると、これらの退薬症状が消失する。
,末期癌患者の診療マニュアル第2版(1991),,,205

*5
【7.34】:3
 患者が死の直前に半昏睡に陥っているときでも、できればモルヒネは通常量の約1/4投与し、不眠、発汗、下痢といった退薬症状を防止すべきである。末期患者では舌下投与でも薬物血中濃度が高くなる。
,ターミナル・ケアの症状緩和マニュアル(1998),,,40

      参照−【4.15】「モルヒネの退薬症状」
   
 

 

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