【7.4】「緩和医療における向精神薬の使用上の注意」
  【7.4】:1
 向精神薬(抗精神病薬、抗不安薬、抗鬱薬、精神刺激薬)を投与すると少数の患者で逆の作用が現れる(例、ジアゼパムで苦痛が大、トリプタノールで不眠、不穏)。また、ある薬剤ではまったく効果がないが他の薬剤に代えると十分な効果が出る場合もある。進行癌患者には比較的少量を投与するのが一般原則である。とくにモルヒネや他の向精神薬をすでに投与している患者には少量を用いる。
 最初に少量の試験的投与を行い、比較的急速に(2〜3日ごとに)増量し、副作用が現れる量または十分な効果が得られる量にまで達する。ついで減量が必要になることが多い。薬の蓄積の結果である。投与開始から数日間は、原則として鎮痛薬投与の場合と同じ様な密着した監視が必要となる。
,末期癌患者の診療マニュアル第2版(1991),,106

 
【7.4】:2
 末期医療においてメジャートランキライザーを使用する際には、肝臓で代謝されることを念頭において少量より開始し、増量に際しても緩徐に行う。使用する薬剤の特徴を理解し、患者の身体状態に応じて使用することが肝要である。
,がんの症状マネジメント(1997),,,315

*5
【7.4】:3
 錐体外路性薬物(フェノチアジン系など)によるアカシジアは男性より女性に約2倍の頻度で、中年患者に多い。発症は、原因薬物の開始後5〜60日後。管理は原因薬物の減量。重度の不穏が続く場合、ワイパックス1mg、1日3回。さらに不穏が続く場合は、インデラル【適応外】10〜20mg、1日2〜3回のようなβ遮断薬を加える。
,緩和ケアハンドブック(1999),,,236

 
【7.4】:4
 セレネースによるアカシジアには原因薬の減量や中止、また抗コリン作動性抗パーキンソン薬を併用する。
アキネトン内服1回1mg、1日2〜3回
アキネトン注射1回2.5〜5mg、点滴静注
,ターミナルケア(1995),7,1,24

 
【7.4】:5
 セレネースの投与量が多量となりまた長期にわたる場合には、錐体外路症状が現れることがあるので抗パーキンソン薬を用いて予防することが望ましい。
アーテン 1日2〜10mg 3〜4回内服
アキネトン 1日5〜10mg 点滴静注
,モルヒネによるがん疼痛緩和(1997),,,127
,「モルヒネによるがん疼痛緩和」改訂版(2001),,,136

 
【7.4】:6
 セレネースは一過性の低血圧を起こすことがある。
,癌の痛みハンドブック(1992),,134
   
 

 

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